秋の和菓子が出揃いました。

朝晩はだいぶ秋らしくなってまいりました。

水曜日から一気に日中も涼しくなってくる予報ですね。

皆様体調にはくれぐれもご自愛くださいませ。


当店の商品も秋の和菓子に変わりました。

ご説明させて頂きます。


*栗きんとん*

栗きんとんといえば岐阜県中津川市の多くのお店様が、栗と砂糖のみで作った栗きんとんが有名です。

当店の栗きんとんは、愛媛県産100%の栗ペーストに練切あん【白あんに求肥を加えたもの】を混ぜ合わせ、その中に少量のつぶあんを包み茶巾絞りした物です。

つぶあんをいれたものは邪道だと言われてしまうかもしれません。

しかしながら、つぶあんを加える事で栗の味が引き立つと考えて作っております。

1度味わって頂けますと幸いです。


*芋羊かん*

千葉県香取産の”べにあずま”のさつま芋に砂糖と塩少々加えて作り上げました。

皮むきしたさつま芋を輪切りにし蒸気で蒸し上げ、熱いうちにミキサーに入れます。

攪拌しながら砂糖と塩を加え混ぜ合わせます。

木型に出来上がった生地を押し入れて固めます。

扇風機で急激に冷まします。

そうする事で芋が縮み固まります。

固まったら木型から出して寸法に切り完成です。


昨年までは”シルクスイート‘’と言う品種で作っておりました。

べにあずまの方が固くしっかりしたお芋なので、芋羊かんには最適だと思います。

こちらもぜひお召し上がり下さいませ。


*豆大福*

新潟県産わたぼうしという腰が強くほんのり優しい甘さのもち米に、北海道産の赤えんどう豆を加え、同じく北海道産の小豆を使ったつぶあんを包みました。


当店の餅つきの機械は、三日月型というタイプで、先代から引継ぎ50年以上前のものを使っております。


現在主流の全自動型は、蒸し上がった米を入れてボタンを押せば勝手に仕上げてくれます。

安全で簡単ですが、決定的な違いがあります。


全自動型はついた時に安全状‘’寸止め‘’といって臼と杵の間にすき間が空きます。

三日月型は”寸止め”がございません。《つききります!!》

手をついてしまう危険性がございますが、つききる事でしっかりとした腰が生まれます!


これが同じもち米を使っても決定的な“”味“”に違いがでるのです❕


当然日持ちするものなど一切使用しておりません。

餅やお米は翌日には固くなります。


いつの日からか大福は日持ちのする生菓子へと変わっていきました???

そんな不自然な大福は作れません。

皆様には本当の大福を召し上がって頂きたいと切に願います。


*栗蒸し羊かん*

こしあんに砂糖、水、塩少々、小麦粉を混ぜ合わせた生地に、栗を並べ入れ蒸気で蒸し上げたものです。

本練羊かんと違い甘さ控えめに仕上げております。

もちっとした食感が何とも言えない美味しさに仕上がっております。

ぜひご賞味下さいませ。


最後に私が知る和菓子の、””本来の日持ちする和菓子の定義””は、水分が少ないか砂糖が沢山使われているかのどちらかです。


そうではないもので日持ちがする=「何かしらの日持ちがするものが入っている」です。

ご興味のある方は当店にぜひ足を運んで下さいませ。


長文にお付き合い頂きありがとうございました。


菓匠つくも

埼玉県上尾市の和菓子屋です はちみつフリーカステラの店 夫婦二人で手作りしています